蕨中央動物病院の知っておいた方が良い病気のお話
最新の機器があるからといって
近年は獣医療も医療の高度化が進み、一般病院でもいろいろできるようになってきました。
当院にも腹腔鏡の設備がありますので、大型犬の避妊手術、潜在精巣(方陰睾)の摘出、肝臓の組織生検などでよく使用しています。腹腔鏡だけでなく、耳の内視鏡〈オトスコープ〉や消化管内視鏡もできるので、幅広く治療の選択肢が増えてとても役立っています。
さて、先日腹腔鏡の手術のセミナーと動画を見て勉強していたところ、「脾臓摘出」という手術にも腹腔鏡が用いられていることを知りました。脾臓にはしこりがよくできるため一般の病院でも昔から広く行われている手術で、基本的にはお腹を大きくあける開腹手術が必要になります。慣れていれば30分程度で終わります。
この手術動画を見て思ったことは「脾臓摘出は通常の開腹手術で大丈夫だな」ということです。腹腔鏡のメリットは傷口が小さく済むことや感染リスクが減るという点ですが、脾臓はまぁまぁの大きさがあるので、腹腔鏡でやっても最終的にはある程度腹筋を切開して取り出さなければならないため、結局のところ傷口は大きくなってしまいます。
また腹腔鏡は特殊な技術といろいろな器具を準備しなければならないため、麻酔をかける時間も長くなります。自分が見た動画では映されていませんでしたが、おそらく麻酔導入から終了までは1時間30分は最低でもかかったと考えられます。開腹手術なら1時間以内(なんなら40分くらい)で十分終わる内容です。
自分も腹腔鏡を使いますが、改めて感じたことは[使える・できるからなんでも適応になる]わけではないということです。最新の治療がすべて良いわけではなく、昔ながらの一般的な方法でもまだまだ十分対応できるものは多いです。当院にもいろいろな設備がありますが、〈その子に必要なもの/こと〉を常に考えて診療と治療をさせていただいています。
蕨市、戸田市、川口市、さいたま市南区や都内から多くの方にお越しいただいております。
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